山スキー記録・2007.5.3(木)〜4(金)木曽御嶽・昨年に続いて快晴の大滑降 ◆ブラウザの「戻る」で戻って下さい。

平成19(2007)年5月3日(木)〜4日(金)
木曽御嶽・昨年に続いて快晴の大滑降



◇時々加筆修正中です。またあとでごらん下さい。
山スキーの記録
5月3(木)/晴・暖か
 山スキーも年々仲間が集まりにくくなって、連休には山中泊で大規模な山スキー、というのもいつの間にか過去の夢になってしまった。昨年は連休中はメンバーが揃わず、社会人の息子を誘って、木曽御嶽へ行ってきた。今年もまた木曽御嶽では芸が無いが、研究室の学生と一緒に山スキーへ行くのは昨年のリベンジで、山スキー初心者に比較的手軽に3000m級の山頂からの大滑降を体験して貰うには、ここが最良。メンバーは長年の山スキー仲間のM君と、昨年は面子が揃わず参加できなかった院生O嬢、隣の研究室の院生S君、それに卒研生i君の総勢5名。
 連休後半初日だからどれくらい混雑するか分からないので、自由席に11時ごろから並ぶ。12:00発あずさ17号、257系、これもすべて昨年と同じ。ぶじ皆かたまって座れたので、鶏めしと深川飯で楽しく昼食。天気はまあまあだが、午後は曇ってきた。あれは何という山ですかと聞かれたら八ヶ岳だった。ここも稜線付近は白く、今年は平地では雪が少なかったが山では意外に降雪があったようだ。御嶽も、しばらく前に予約電話したら「今日も降ってます」とのことだったが、昨日あたりに降雪があったりすると、滑降がけっこう大変なことになるおそれがある。
 塩尻で中津川行きワンマン車に乗り換える。2両連結の後位車は主要駅以外はドア扱いが無いから、地元高校生がべったり座込んでいる。彼等もやはりゲーム機に夢中で、車内はしーんとしている。まさに小生の入学生へのスピーチそのまま。木曾福島から王滝まではバス。おんたけ交通のバス便は八海山までは行かず王滝までになってしまった。去年はたしか1060円だったバス代が、町営バスになって運賃は何とたったの200円。わざわざ橋を渡って木曽病院へ寄るが、乗降なし。乗客は我々以外はほんの数名で、終点まで乗り通したのは我々以外にいたかいなかったか、という状況。このバスの先行きも危ういが、我々にとっては交通費が安くなって助かる。王滝までのバスが今後とも存続されることを祈るのみ。
 王滝バスターミナルまで宿から迎えに来てもらう。宿の主人の代わりにご子息が迎えに。夕刻、宿に着いて、取り敢えず近所の視察。八海山神社で明日の好天を祈るが、土産物屋やレンタルスキーなどは殆ど閉店で閑散としている。ゴンドラがちゃんと営業していることを確認に行くが、スキー場には雪など全然ない。営業状況を見ると、ゴンドラで上がった所からリフト1本だけ滑降可能で、その下は雪は繋がっていない。帰りは登り返してゴンドラで下るしかないことが判明。スキー場としてはぎりぎり営業している状況で、危ないところだった。
 トロン温泉にゆっくり入浴したら、食事。この宿(ペンションどんぐり)は、最初に木曽御嶽に滑りに来た際に偶然泊ったのが縁で、以後すっとお世話になっているが、夕食の豪華さが売り。岩魚唐揚げや野菜天麩羅など美味な料理のほか、和牛のフィレステーキまで出るから、思わずカメラを向けてしまう。なお今回は1泊だけだが、2泊目はすき焼が出る筈。
 あとは寝るまで暇。部屋で飲みながら、山の話や単なるお喋りに興ずる。明日の好天はほぼ保証されているから、期待がますます高まる。結局、ビール数本と日本酒(中乗りさん:全部小生が飲んだ)、足りなくなって自販機で買い足したビールが空いた。お腹たぷたぷ状態で、寝る。
5月4(金)/快晴・山頂強風
 今日はいよいよ大滑降。天候にも雪質にも恵まれ、御嶽にはこれまでに6回来ているが、今回も上々のコンディションだった。
 いつも深夜まで夜更かししているから、0時前に寝ると早々に目が覚めてしまう。この時期では日の出が早い(しかも雨戸もカーテンも無い)から、明るくてもう眠れない。男子隊員諸君はまだまだ高鼾、羨ましい。6時すぎ、正式に起床。
 朝食をすませ、お弁当・飲物を持ったら、07:40ごろ宿を出る。スキーレンタルの隊員が手続きする間にリフト営業状況の確認。08:00のゴンドラ営業開始と同時に乗りこむ。
 08:15ごろ、ゴンドラ山頂駅で登山カード(今年はちゃんと用紙が置いてあったが、事前に準備して来た)をポストに入れて、いよいよ出発。田の原までちょっとだけ滑るが、久しぶりのスキーでやや戸惑う。でも山スキーというものは、スキーを履いたらいきなり本番なんです。
 登高に際してスキーを引く準備である。流れどめを上げた状態で縛り、ビンドゥングのトーピースに紐を縛って、引いて歩く。これを始めてからは、あまりに楽なので、A字・H字・二字・X字などの形でスキーを担ぐ方法はすっかりやらなくなった。前方には木曽御嶽の雄大な山容、これからあの頂上まで行くんです。
 08:40、鳥居を出発。快晴だから、日焼け対策は必須。日焼けどめクリームを塗るだけでは不十分だから覆面をする隊員も。アルカイダ風や、タオルをしばった田植え風など、めいめい工夫。09:05大鳥居、09:19〜30休憩、09:50薮を抜けて雪田へ出る。フィルムクラスト状態の雪は滑りやすそうで、下りが楽しみである。
 高度を増すにつれて、アイスバーンの箇所があったり、半腐れ新雪もあるが、心配していたような雪質ではない。雪田を直登するから踏み跡は無い。先頭はキックステップの役目だが、途中から先頭を志願したO嬢は、速いペースでじゃんじゃん登って行く。だいぶ風が強くなって来て、手先が冷えて感覚がなくなる。このまま放置すると凍傷になるが、何度も経験済みなので慌てず、腕をぐるぐる回して遠心力で指先の血管に血液を行き渡らせる(左右の腕を同時に逆方向に回すとバランスが良いが、これは30年以上前に千駄ヶ谷の都営プールでやっていた飛び込み講習会で覚えた、日大か日体大の水泳部の体操)。そうこうする内に血行回復だが、指先に感覚が戻る時はかなり痛い。10:52〜11:00休憩、12:05王滝頂上へ。かなり風が強いので、何とか風除けになる位置にスキーでベンチを作って昼食、12:15〜40。
 王滝山頂からは、頂上剣が峰が目の前。その先に乗鞍岳、さらに北アルプス。最初に来た時に激しい噴気があった箇所は、その後静まっていたが、そこからの噴気が再開していて、あたりには茹で卵の臭いが漂う。そう言えば火山情報が出ている。12:40、頂上へ出発。
 頂上に近付くと風がますます強くなり、意識して踏ん張っていないとバランスを崩す。ブレーカブルクラスト状態の雪をからからと割りながら頂上を目指す。13:15登頂、頂上は狭い。スキー客は他に数えるほで、登山者には高年者が多い。小生がスキーの引き紐をほどいていたら、まじまじと見たあげくいろいろ質問される。この老人のパーティーは、下りでは尻制動(お揃いの農薬ビニール袋を使っていた)で下っていたが、この次に会う時にはスキーをやってたりして(笑)頂上でしばし休んだのち、滑降。
 13:34、3067mの頂上から滑降開始。とにかく最高地点から滑る。最初の急斜面を過ぎたら、王滝山頂までひと滑り。登りであれだけぱりぱりのブレーカブルクラストだったが、滑ってみたら何とまあ、新雪が快適なこと。あっと言う間の絶好調の滑降。山スキー初心者諸君はこれだけでも大感激状態。3000m峰に登頂しただけでも十分に満足だが、それだけではなく大滑降がある。
 なお、日本の山を高い順に挙げると、@富士山/剣ケ峯3776、A北岳3192、B奥穂高岳3190 、C間ノ岳3189、D槍ケ岳3180、E東岳/悪沢岳3141、F赤石岳3120、G涸沢岳3110、H北穂高岳3106、I大喰岳3101、J前穂高岳3090、K中岳3084、L荒川岳/中岳3083、M荒川岳/前岳3068、N御嶽山/剣ケ峰3067。日本で15番目の高山であり、今日はけっこうな登山でもあった訳である。
 王滝頂上までは一瞬の滑降であったが、少し登り返せば、今日のメインの滑降の斜面へ。13:45、頂上からのスケールの大きい山岳滑降で興奮状態の隊員諸君を、いよいよ大斜面へいざなう。さあ、これからが本番である。
 大斜面へ出たら、これまで登ってきたコースが全部見える。雪質はちょうど良い具合に腐っていて、何等危険は無さそうだから、勝手に滑るよう指示して上から撮影。みな楽しそうで小生も大満足。さあて、小生も大滑降と行くか。
 ここまで下ればもう風は無い。快晴でもう絶好調。止まるのが惜しい大斜面の滑降を心行くまで楽しむ。まさに至福の時間。小生が珍しく大転倒したのは、やや失態。でも雪質が良いから何ら心配なし。登りから前後していたシニア組は、揃いの農薬袋を股に付けて、尻制動でじゃんじゃ下って行く。たしかにこの時期では下りの有効手段ではあるが、大滑降の方がはるかに快適、と言うか快楽ですな。
 それこそあっと言う間の大滑降の快楽が済んでしまった。この贅沢な喜びは、体験したらやめられません。逆光に鈍く光る雪面が良い。3000mの雪山を登頂したことだけでも価値がある。大滑降のメインが部分はここまでだが、まだ薮スキーが待っている。
 上から見て左の沢を下って、登山道へ戻ったのは14:20ごろ。あとは薮スキー。登山道は踏み跡で一杯だから、スキーには快適ではない。できるだけ登山道以外のコースを選んで下るが、下るにつれて薮が濃密になって、そうも行かなくなる。ファンスキー(かなり短い)のi君は、足跡にスキーを取られてだいぶ苦労していた。
 14:26、大鳥居をくぐり、踏み荒らされて滑りにくい登山道を平地歩行。振り返ると、木曽御嶽の見事な山容。14:45田の原へ帰着。
 大滑降を終えたら、田の原からゴンドラまでの登り返しが面倒だから、唯一運転中のリフトを使うことにして、初心者コース(林道)経由でゲレンデへ出る。
 御嶽をバックに記念写真、しかし通行人などいないから撮影をたのむ訳には行かず、モンタージュ。ここからは今日のコースの全貌が見える。
 辛うじて雪が繋がっているパノラマコースを手漕ぎで滑ってゲレンデへ出ると、いかに未踏の腐った新雪が滑りやすかったかが分かる。15:01リフト乗り場へ。ここで今年の大滑降は終わった。
 登り返しなどで時間を食った上に、リフトが数分間停止というトラブルもあって、どんぐりへ戻ったのは予定をだいぶ遅れて15:40過ぎ。大慌てで荷物整理、トロン温泉に入る余裕など全くないまま、エンジンを掛けて待っているワゴン車に乗込み、王滝バス停まで送って貰う。バスには何とか間に合ったが、この間写真なし。小生としたことが写真を撮る余裕すらなかったぐらい急いでいた訳。
 王滝からのバスは、我々の他には2〜3人しか客がおらず、相変わらず貸切状態。40分近くの風光明媚なバスの旅が、町営「木曽っ子号」200円とは、何だか申し訳ない。途中の石置き屋根はまだ健在だった。木曾福島駅に着いたら、隊員諸君は土産物屋を調査中だが、駅から坂道を下ったところに酒屋があるのは調査済みだから、小生は小走りに酒屋へ、しかし駅前土産物屋の方が酒の品揃は多かった。
 満足感と若干の疲労感で、木曾福島から塩尻までのワンマン各停列車では、夕焼けを見たり、耳だけ起きた半居眠り状態で過ごす。
 塩尻の乗換時間はあまり無いが、改札を出た立喰蕎麦屋で葉山葵入り蕎麦(去年と全く同じパターンで)食べる。やはり葉山葵は旨いが蕎麦は学食の方がまし。スーパーあずさはさほど込んでいなかったが、席はややばらけていて酒盛りには至らず、うとうとする内に新宿、ここで解団。いやあ〜、今年も楽しい山スキーであった。山スキー初体験の諸君も存分に楽しんでくれたようで良かった。この趣味はいつまでも続けたい。
 ◇費用メモ◇ 交通費:16660、宿:11400、飲食:≒10000、他に貸スキー利用者あり。

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