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越後湯沢から石打丸山まで、初の単独ツアー
日時:1975(昭和50)年3月9日(日)
参加者:NABEのみ
コース:上野→越後湯沢→湯沢高原→石打丸山→石打→上野

1975.3.9(日)快晴に近い晴
 越後湯沢(湯沢高原)から石打(丸山)までの稜線は、古くからのツアーコースらしい。一度行きたいいと思っていたが、なかなか面子が揃わない。今週末は天気もよさそうだし、短いコースなので、たまには勇気を出して1人で行ってみよう。
 5時起床で、06:38上越線でいつも利用している「とき」に乗るが、日帰りスキーヤーで超々満員。ずっと立ったままだった。実は1人で行くなどと決めたのは昨夜遅くで、今朝もまだ不安で、本当に1人で行くのか半信半疑。しかし立ちっ放しのときの窓から(実は込んでて鏡ごしに)真っ白な谷川連峰を見た時には、すっかり勇気が出ていた。 9時ごろ越後湯沢に着いて、ちょっと歩いてロープウェイへ。込んでいる。40分待って湯沢高原へ。湯沢高原ロッジで早めの昼食。なかなかサービスが良い。
 10:45出発。短いリフトでゲレンデ上へ、10:50シールで歩きだす。たしか登山カードは出さず、監視員の目を盗むように行ったと思う。
 11:35大峰、次いで高津倉への登りだが、ここはちょっとキツかった。45度ぐらいの、尾根筋ではなくのっぺりした斜面で、ひどく積雪が多く、しかも木立が少ない。こんなに暑いんじゃ雪崩が起きてもおかしくない。左右を見ると、あちこちに表層雪崩(と言ってもゆっくり流れるタイプだろうが)の跡がいっぱいあって不安になる。ちょっとシールで斜めに切って行く勇気が無いので直登したいが、シールが後にずり落ちる。ツボ足になると太股まで潜るが仕方がない。ツボ足+ストック水平持ちの「3つんばい歩行」、あるいはシールを貼ったスキーを両手に持った「4つんばい歩行」で急斜面に挑む。いっとき前進不能になりかけたが、何とか急斜面を乗切る。12:40高津倉山の前峰、12:50ごろ本峰。
 疲れたから山頂で休憩。360度の眺望。谷川、みつまた、巻機等々、いろいろな山が、重たそうに雪を載せている。山頂は13:00出発したが、下りで少々迷った。薮のため見通しがきかず、左へ行き過ぎて沢の左へ降りてしまった。焦って戻ったが、予定と1つ違うピークに登ってしまった。ここまではずーっとゲレンデが見えていて、したがってリフトの音(というより無駄な音楽:※)がずっと聞こえていたが、このあたりでやっと無音。道に迷いかけても静寂を楽しむ余裕があったのは、天気が良いおかげ。
 ※:ゲレンデでは音楽を掛けていることが多いが、あれは全くの騒音である。まずスピーカーの音質がひどく、広いゲレンデではスピーカーに時差が出来るし、いろいろな音(鳥の声、枝が雪を跳ね上げる音、沢の水音、遠くの列車の走行音・汽笛、自分のスキーのエッジが雪を切る音、等々)がかきけされてしまう。それでもゲレンデ管理側はそれがサービスだと思っているらしい。一頃の八方尾根などでは、ディスクジョッキー気取りで下らん喋りまでやってる。実に腹立たしい。だから山へ行くんだ。
 あるスキー場で、放送が無くて実に静かでよかったことがある。しかし翌日は他のスキー場と同様の騒音放送が始まったので、「昨日はよかった、あのように静かにしてくれ」と言いに行ったら、スキー場の親父(中学の体育教師に似てたなあ)は「昨日は故障だった、放送はやめるわけに行かない、音も小さく出来ない」などと全面拒否の構え。こうなりゃ直訴だと、階下の放送室にいる若いバイト生を説得に行こうとしたら、その親父が先回りしていて断固拒否された。他のスキー場では、リフト券を買う際に(窓口の上にスピーカーがあるから)わざと小さい声で「回数券下さい」と言ってやったら、「え!?、え!?」と聞き返すから、「スピーカーがウルサいから聞こえないじゃないか、音を小さくしてくれ!」と言ってやったのだが、田舎のおっさんには意味が分からなかったようだ。そう言えばカヌーの野田知祐(だっけ)氏の本にも、「田舎ほど騒音に無神経」との記述があった。

 14:30そのピーク、14:55には石打丸山の1つ手前のピークに着いた。もう指呼の距離にゲレンデ上部が見える。人がいっぱいいる。ゲレンデに出てしまったらもう山気分はゼロだから、あっちから丸見えなのでギャラリーを意識して、そこのピークでゆっくりミートパイを食べた。
 さて、ほんの数分で石打丸山スキー場の山頂。ここでシールを外し滑降の準備。周りのギャラリーにいろいろ質問されて、満更でもない気分。しかしさきほどから小生の山スキー講釈を聞いていた若者が、大分経ってから「あんなところに跡がある!」などと、小生のシールの跡を指さすじゃないか。だから〜、俺が歩いてきたって言ったじゃないか〜!。何だかがっかり。
 石打スキー場のゲレンデは、殆どノンストップで飛ばした。うじゃうじゃ人がいる場合は、思い切りスピードを出して滑った方が安全、などとうそぶいていた頃だから、飛ばした。確かに、飛ばせばのろのろ滑っている人は「止まって見える」から、安全。のろのろ滑ると相互に干渉が生じて危ない。自分のスキー技術に自信が無い人は、こんなことはやってはいけません。ただし「転んだ」と日記には書いてある。
 石打駅まで歩き、16:00の臨時列車に乗るが、通過待ちがやたら多く、のろい。20時すぎに自宅へ戻った。好天でひどく日焼けした。靴擦れがひどかった。
●メモ:石打→都区内 運賃\1080、急行200km\300