1985.3.5(金)
上野から17:00の新幹線で出発。本来は仙台で在来線に乗り換え、石越から栗原電鉄で栗駒駅へ行くべきところなのだが、所要時間が圧倒的に違うから一関まで新幹線で行く。郡山で空いて、仙台からは客ががらっと入れ替わった。一関19:36着、そこからタクシー30分(\3,620)で栗駒駅前の旅館「いずみ荘」(02284-5-1138)へ。ここは4年前の6月に来た時に泊って以来、何の接触もなかったのだが、着いた途端に宿のおばさんに「今日はピアニストは来ないのかね」と聞かれた。
この前に来た時は、6月でもう雪もあまり無く、しかも行った日に梅雨入りしてしまい、雨の中をほんの申し訳程度だけ滑って、案の定、夏道を見失って薮漕ぎに苦労し、パンツまでずぶ濡れになって帰ったのだが、あくる朝はどしゃ降りでもう山へ行く必然性は無く、同行のK君が宿の食事室(普通のお宅の居間なんですが)にあったピアノを数十分間弾いたのだが、田舎の駅前旅館にしては妙にインテリ臭い品位のある感じのおばさんに「あんた達、いったい何者?」と聞かれたものだ、そりゃ忘れないだろう。そのK君はS建設勤務で、今回は参加せず。
なお、スキー場の上の「いこいの村くりこま」(02284-6-2011)か駒の湯の民宿白樺あたりに泊れば近いだろうとも考えたが、スキー場はもう営業しておらず、交通の便も悪そうなので、栗駒駅前に泊った。
1985.3.6(土)快晴・ものすごい風
快晴に近い晴だが、風が強い。07:20に朝食、8時前には挨拶もそこそこに宿を出て、呼んでおいたタクシーで山へ向かう。この宿のおばさんと奥さんとはもっとお喋りしたかったのだが、相手は山だから早く出るに越した事はない。50分弱(\5,080)走って、何だかやたら立派な保養施設「いこいの村くりこま」(スキー場リフト上、車道終点、840m)に08:45着。シールを用意して08:55出発、樹林の間は良かったが、低木帯に出るとものすごい風である。09:45いわかがみ平(1060m)、10:35〜50に沢がくびれたあたりで風を避けて一休み。風は全然おさまる気配なし。かりかりに凍った雪面はシールが効かず、クトー(スキーアイゼン)を付けたら非常に有効であった。しかし、片足をうっかり上げると、風にスキーが煽られて転倒するぐらいの(実際に何回も転んだ)ひどい風である。通常はちょっと崚線の影に入ると風は弱まり、風も「息をする」ものだが、今日の風は全く休みなしに「びゅ〜〜〜〜〜〜・・・(まだまだ続く)」っと吹くのだ。地形もなだらかで、風を遮るものも無い。あまりにも強い風のため、2〜3m先を登るY本先生にも声が聞こえない。何か言おうとするには、追い付いて肩を叩き、耳に口をくっつけて怒鳴るありさま。いくら快晴とは言え、こんな状況で登るのは無謀と思いながらも、じりじりと高度を稼いで行く。
もうじき頂上というところで、後に続いて来ているはずのN村君の姿がない。慌てて後方を目で追うと、彼が転んだまま雪面をゆっくり滑落して行くではないか。しかし先に危険な箇所は無いから、慌てて拾いに行くこともないと判断。しかも先行するY本先生を呼び止めようにも声が届かない。そのまま頂上へ向かい、まもなく11:55山頂(1627.7m)。強風に持物を飛ばされないように注意しつつ、大急ぎでシールを外し、靴のバックルを締め直して、すぐ滑り出す。こんな強風でも、滑ってみると案外平気なもんだ。すぐに途中で滑落していたN村君のところに着く。怪我は無い。彼にも手早く滑降準備させ、下る。
何と、我々がすっかりめげた強風の中を、スキーを両手に提げてすたすた登り返して来る奴がいる。単独山スキーヤーで、良い斜面だからもう一回滑って行くんだという。この強風を全く意識していない様子には呆れた。途中、いわかがみ平で5分間だけ、お茶とチョコレートで一息。12:45にはいこいの村に着いた。さてここでタクシーでも呼ぼうかと思ったら、さっきの怖い物知らずの単独スキーヤーが降りてきた。これから仙台へ行くという。彼の言葉に甘えて古川駅まで乗せてもらった。下界はおだやかな良い天気で、あの強風が嘘のようだった。運転する彼には悪いが、ついつい居眠り。15:00古川着。たしかこれから泉が岳で滑ると言ったように記憶する彼とは名前も聞かず別れて、お腹が空いたので駅前で遅い昼食。旅行ファイルには古川市ササニシキ資料館のパンフレットと入場券\200があるから、行ったのだろうが記憶が無い。
16:13か14の新幹線は、往きと同様、仙台で大幅入れ替え、その後けっこう込んできて、18:34上野着。
栗駒山は4年ぶりの再チャレンジで何とか頂上をきわめたが、とにかく風が強くて、山スキーを楽しむという風情ではなかった。また来なくては。
◆会計
交通費/22880
宿泊費 5000
飲食費 2030
その他 2320
合計 /32230