【内容】
6500万年前の地球。
そこは恐竜達の世界であった。
ある時、イグアノドンの卵が1つ楽園の島へ流れ着いた。
キツネザルのプリオが手に取ると、中からイグアノドンの赤ん坊が出てきた。彼女は赤ん坊を見捨てることが出来ず、自分の子供として育てることにした。
イグアノドンはアラダーと名付けられた。
やがて、アラダーは大人になり、しかし、キツネザルの群と共に行動していた。
ある日、空から隕石の大群が降り注ぎ、楽園の島をも襲った。
仲間が次々と犠牲になっていくなか、アラダーは懸命に走り、プリオ、ヤー、スーリ、ジーニーを救った。
楽園の島にはもう住むことは出来ず、彼らは新天地を求めて旅に出るのであった。
外の世界は危険に満ちあふれていた。ベロキラプトルの群に襲われ、アラダー達はどうにか逃げ切ると、やはり新天地を目指している恐竜の仲間に出くわした。
アラダーは彼らと共に進むことにした。群のリーダーはイグアノドンのクローンであった。
クロ−ンは弱肉強食を当然のことと考え、弱いもの、傷ついたものは置き去りにするのであった。
アラダーはそんなクローンに反発し、群の落ちこぼれ組を助けながら、群についていくのであった。
クローンの妹のニーラは、アラダーの考えに惹かれながらもクローンに従うのであった。
落ちこぼれ組には、スティラコサウルスのイーマ、アンキロサウルスのアール、ブラキオサウルスのベイリーンなどがいた。
群は、かつて湖があったところまで来たが、水は干上がっていた。
恐竜達は落胆するが、クローンは先を急ごうとする。
そのとき、落ちこぼれ組は水の匂いに気づき、ベイリーンがその大きな足で地面を掘ると、水が湧き出してきた。
急いで仲間達を呼ぶが、クローンは感謝もせずに、その水を真っ先に飲むのであった。
道のりは険しかった。
アラダー達落ちこぼれ組は群から完全に離れてしまっていた。
後ろからはカナタウルスが二匹、獲物の匂いを追うようについてきていた。
そのとき、アラダー達の前に傷ついたイグアノドンが現れた。クローンの右腕だったブルートンであった。
アラダー達は彼を助けようとするが、ブルートンは頑なに心を閉ざしていた。
その日の夜は、雨をしのぎ、洞窟の中で過ごすことにした。傷ついたブルートンも渋々と入ってきた。キツネザル達も彼を心配し、傷薬を塗ってやるのであった。
死を覚悟していたブルートンであったが、彼らのやさしさに触れ、少し心を開いた。
しかし、洞窟の中にいることをカナタウルスに気づかれてしまった。
アラダー達は洞窟の奥へ向かって懸命に逃げる。
そのとき、彼らを救ったのは、ブルートンであった。自らを犠牲にしてアラダー達を救うのであった。
カナタウルスの一匹は死に、もう一匹はその場を立ち去っていった。
アラダー達はカナタウルスを恐れ、洞窟の奥へと進んでいった。
だが、そこは行き止まりであった。
岩一枚を隔てた向こう側には光が見えるのに、彼らには進む手段がなかった。
仲間達は引き返そうと言うが、一人アラダーだけは岩に体当たりをする。
彼の懸命さに、仲間達もそれに続く。ほどなく、岩は崩れ、彼らは新天地に辿り着いた。
そこは緑が茂り、水も豊富な楽園であった。
しかし、クローンやニーラ達の姿はない。楽園への道は崩れた岩で遮られていたのだ。
アラダーは来た道を戻り、群に知らせに行く。
クローン達は岩を登ろうとしていた。アラダーが追いつき、この先は絶壁だと言うことを伝えても、クローンは彼を信じず、あくまで登ろうとする。
そこへ、カナタウルスもやってきた。アラダーはみんなで一丸となって闘おうとするが、クローンは岩を登れと言う。
ニーラを始めとする群の恐竜達はどちらにつくか決めかねていた。
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