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2016年 ゼミ旅行の感想
(和歌山県田辺市を訪問)




■谷口央樹(ゼミ長)

田辺市役所さんのお話の中でまず印象に残っているのは平成23年の台風12号による被害です。私自身、比較的台風の多い九州の出身なので台風の恐ろしさはしっかり認識しているつもりでしたが12号による被害の状況を知ることで改めて台風の恐ろしさを認識しました。
被害を最小限に抑えるために必要なこととして自助・共助・公助の3点を挙げられましたが、その中でも共助がとても興味深かったです。近所の人どころか隣人すら知らないという人も少なくない現代で田辺市内の自主防災組織の組織率約94%という数字は大変高いものだと思います。私は京都市で1人暮らしをしていますが、近所の人はおろかマンションの隣人すら知らないうちの1人です。このような状況では共助は機能しないということを考えると田辺市の組織率の高さは防災に大いに役立つのではないかと思います。
教育の面でもビデオで見せていただいた防災の授業での大切な人が逃げられない時においてともに残るか自分だけでも逃げるか、という質問に小学生が泣くほどまでに真剣に考える姿を見てしっかりと災害についての教育がなされているのだなと思いました。
また今回の旅行では1日目にアドベンチャーワールドで普段見ることのない動物を見ることができました。2日目は施設見学のあと南方熊楠顕彰館と扇ヶ浜公園を訪れました。扇ヶ浜公園のビーチは大変綺麗でゼミの仲間と楽しく過ごすことができました。この旅行を通してより一層ゼミの仲が深まったかと思います。

■山上佳織(企画担当)

今回の施設見学を通して、行政の果たすべき役割について考える機会となったと同時に、自らの防災意識をより高めていかなければならないと感じました。被害を最小限に抑えるためには「自助」「共助」「公助」の三点が重要とのことですが、田辺市内の自主防災組織率の高さから、市民の皆様の防災意識の高さを感じ、これは行政の徹底したサポート体制に裏付けられているのではないかと考えました。また、避難情報伝達手段のご説明の中で、自分のいる場所から最適な避難経路を特定できる仕組みは非常に画期的であると思いました。災害は何時、何処で発生するか分からないので、以下なる状況下においても正確な情報を得ることが非常に大事であると考えます。災害発生時に必ずしも自宅にいるとは限らず、いち早く安全な場所に避難するためにこの仕組みは非常に有効的であると思います。
行政の行う仕事には常に「公平性」が求められると思います。防災・減災対策についていえば、世代間・地域間に隔たりのない情報提供のあり方、避難施設の設備体制や災害発生時の救援物資の最適配分等が挙げられます。ゼミ生の中から、スマートフォン等を所持していない高齢者に向けた情報発信方法について質問があり、お答えいただいたご回答の中で、テレフォンガイドや防災無線等の推進を行っておられるが、音声での情報伝達の便宜性にはやや限界があるとおっしゃっておられたので、こうした情報伝達機器の所持の有無による情報格差が生じないようにし、情報共有の公平性を保つことの難しさを感じました。
また、一日目の白浜観光ではアドベンチャーワールドを訪れましたが、普段見ることのできない動物たちを間近で見ることができましたし、何よりゼミのみんなと仲良く慣れたのがよかったです。また、JR白浜駅周辺の町並みや白浜町の観光産業について村上先生からレクチャーを頂き、至るところに行政学としての学びの要素があるということを改めて実感し、自分たちが普段何気なく暮らしている街も、行政学的な視点で観察してみると新たな発見があって面白いのではないかと感じました。

★教員(村上)追記

太平洋に面する自治体だけあって、真剣な防災行政の話を伺いました。
田辺市は、ナショナルトラスト運動の聖地でもあり、自然に恵まれた街です。
企画担当者の研究のおかげで、海を見渡すホテルにて、リーゾナブルでおいしいランチを取りました。また、宿泊も、バブル期の保養所を転用したらしい、白浜町の「ニューポートクラブ」で、夜の優雅なガーデンがすてきでした。