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このチュートリアルでは、DXTre3Dを日本語化ファイルで日本語表記にしてあることを前提として説明を進めていきます。また、あくまでもチュートリアルですので、完全なマニュアルというわけにはいきません。エディタの基本的な使い方は一通り説明していますが、詳細については、本館(BBS) で質問するなり、自分で研究するなりしてください。

■ DXTre3D チュートリアル    STEP 1

チュートリアルでは、TR3のレベルを作成する方法を、段階を追って説明していきます。この STEP 1 では、初歩の初歩にあたる部分を説明し、ルーム数が1つだけの非常に単純なレベルを作成します。

<DXTre3D以外に用意するもの>
・TR3製品版のCD
ベースレベルとしてCD内のファイルを使います。
・TBuilder
テクスチャセットを作成するのに使います。他のツールを使って自分で作れるという人にはとくに必要ありません。
・TR3南海面デモ
作ったレベルをプレイするのに必要です。チュートリアルを読み進める前に、インストール&動作確認を済ませておきましょう。


1.ベースレベルを準備する
DXTre3Dでレベルを作成するには、ベースレベルとテクスチャセットが最低限必要です。TR3のレベルを作成する際のベースレベルにはTR3のレベルファイルを使う必要があるので、TR3の製品版CDに含まれているレベルファイルを借りてきます。そこでまず、エクスプローラなどでCDのフォルダを開いて、DATAフォルダを表示させます。


このように、TR3で登場する地形やオブジェクトなどのデータは、1ステージにつき1ファイルという形で格納されています。たとえば、一番最初の ANTARC.TR2 というファイルにはAntarctica(南極大陸)ステージのデータが、2番目の AREA51.TR2 にはArea 51(エリア51)ステージのデータが詰め込まれています。HOUSE.TR2 はLara's Home(Laraの家のアサルトコース)のデータです。このフォルダにある25個のファイルのうち、MAIN.SFX(効果音のファイル)、TITLE.TR2(スタート画面)、TOMBPC.DAT(設定ファイル)、VICT.TR2(不明) 以外の21個のファイルはどれでも、ベースレベルとして使うことができます。

利用可能な21個のレベルファイルのうちどれを選んでもいいのですが、説明の便宜上、ここでは SEWER.TR2 をベースレベルとして使うことにします。これはunderground(アンダーグラウンド)ステージのレベルファイルです。荒廃した地下鉄のホームを行ったり来たりするステージですね。でも、レベル制作にあたっては、選んだベースファイルの元々の中身はさほど気にする必要はありません。とくにこの STEP 1 では、そんなことはどうでもいいのです。TR3のレベル制作にはTR3のレベルファイルが必要であるということだけ理解しておいていただければ結構です。

CDをいつまでもドライブにセットしておくのは鬱陶しいので、ハードディスク内の好きな場所にフォルダを新規作成し、そこへ SEWER.TR2 をコピーしてください。コピー後はCDは一切使いませんので、ドライブから取り出して大切に保管しておきましょう。


2.テクスチャセットを準備する
レベルを作成するには、地形面に貼り付けるテクスチャのセットも必要です。DXTre3Dでは、横幅が256ピクセルか512ピクセル、縦幅が64ピクセルの倍数になっている画像であれば、ほとんどどんな種類(形式)の画像でもテクスチャセットとして利用できます。TRでは、基本的なテクスチャのタイルが64ピクセル×64ピクセルのサイズですから、タイルの並びが横に4列か8列、縦に最低1列以上ある画像になっていればよいということです。

上記のような規格に合う画像を簡単に作成できるツールがフリーでいくつか出ていますが、ここでは別ページでも紹介しているTBuilderを使ってテクスチャセットを作ってみます。まずはTBuilderを起動してください。(基本的な使い方のみ説明します。)

起動画面を見ると、黒い作業領域が左右に2つあります。左側は作成しようとしているテクスチャセットに取り込みたい画像を読み込む領域で、右側はテクスチャセットを作っていく領域です。起動後何もしなくても、右側の領域ではテクスチャセットを作成する準備ができています。つまり、画像を一から作るわけではなく、既存の画像(左側)の部分部分をコピーして新しい台紙(右側)にペーストしていき、最後に台紙ごと保存するという方法をとるわけです。

というわけで、既存の画像を読み込みましょう。そんなもんないわい、と怒らないでください。TBuilderは、TRのレベルファイルからテクスチャを抽出することができますので、先にベースレベル用に準備した SEWER.TR2 というレベルファイルからテクスチャを取り出して使うことにしましょう。左側領域の上にある項目選択ボックスの上から3番目の "Load Textures from Tomb Raider Level" を選択すると、レベルファイルの場所を聞いてきますので、SEWER.TR2 の場所を指定して読み込んでください。
ファイルを読み込んだら、SEWER.TR2 に含まれているテクスチャが左の領域に表示されるはずです。マウスカーソルをその領域に持っていくと、自動的に64ピクセル×64ピクセルのサイズのタイルを選択できるようになっている(点線で選択部分が囲まれている)のが分かると思います。また、右の領域にカーソルを持っていくと、タイルをそのサイズで貼り付けられるようになっていることも分かりますね。左側の領域内で、自分のレベルで使いたいテクスチャタイルをクリックすると、そのタイルが左右の領域の間のエリアに表示されます。その状態で右側の領域の貼り付けたい場所でクリックすれば、テクスチャセット上にそのタイルがペーストされます。その作業を繰り返して、自分好みのテクスチャセットを作り上げていくわけです。

しかしここでは、簡単なレベルを作成するだけですし、面倒ですから、中央エリアの上方にある [CopyAll] ボタンを押して、すべてのタイルを一斉にペーストしてしまいましょう。その後、右側領域の上にある項目選択ボックスの上から3番目の "SAVE as Image File ( TGA, BMP, JPG )" を選択し、"test-01.bmp" という名前をつけて SEWER.TR2 と同じフォルダに保存してください。これでテクスチャセットの準備は完了です。

ここでは便宜的に、テクスチャを取り出すのにベースレベル用の SEWER.TR2 をついでに使いましたが、TBuilderはTR1〜TR5のすべてのレベルファイルに対応しているので、さまざまなレベルからテクスチャを取り出して、自在にカスタマイズされたテクスチャセットを作成することができます。レベル作成に慣れてきたら、色々試してみられたらいいと思います。


3.DXTre3Dで簡単なレベルを作る
ようやく、DXTre3Dを使う準備ができました。早速、DXTre3Dを起動してください。そして、[ファイル]―[ベースレベルを開く]で SEWER.TR2 を読み込んでください。さらに、[ファイル]―[テクスチャセットを開く]で test-01.bmp を読み込みます。

ベースレベルとテクスチャセットを読み込んだら、次にルームを作成します。メインの作業領域の下にルーム関連のボタンが並んでいますので、その中の [新規作成] を押します。するとダイアログが出て、どういう仕様のルームにするか訊かれますが、ここでは何も考えずにそのまま [OK] を押してください。何も置かれていないルームが作業領域に出現します。手前の左端にある赤い立方体は、Laraのスタート位置を表しています。[Shift]+[Ctrl]+[Alt]を押しながら床面をクリックすれば、その位置を変更することができます。

作業領域の右の方には、ブロックの絵が描いてあるボタンが並んでいます。デフォルトでは、立方体のボタンが押されています。この状態でルームの床面をクリックすると、そこに立方体のブロックが設置されます。別の形のボタンを押した状態にしてルームの床面をクリックすると、その形のブロックが設置されます。天井からブロックをぶら下げるには、[Shift] を押しながらクリックします。そのようにして、確認がてら、色々なブロックをルーム内に置いたり、ぶら下げたりしてみてください。

ブロックを置いたら、次に、テクスチャを貼っていきましょう。作業領域の下に、オプションボタンが色々並んでいます。[テクスチャ表示モード]ボタンを押すと、ルームがテクスチャ付きで表示されます。テクスチャを貼るときは、見た目が確認できないと不便なのでこのボタンを押しておきます。さらに[テクスチャ貼り付け]ボタンを押すと、テクスチャを貼りつけることができるモードになります。なお、そのモードではブロックが置けなくなります。ブロックを置き直すときは[テクスチャ貼り付け]ボタンをもう一度押してOFFにします。

テクスチャの貼り付けは、[テクスチャ貼り付け]ボタンを押した状態で、テクスチャパネルから適当なテクスチャタイルをマウスでクリックして選択状態にし、そのタイルを貼りたい面をクリックするだけです。同じタイルを広範囲に貼りたいときは、作業領域の上にある[床全面]ボタン、[壁全面]ボタン、[天井全面]ボタンを利用すると多少手間が省けます。貼り付けたタイルを回転させたいときは [Alt] を押しながらクリック、左右を逆転(反転)させたいときは [Shift] を押しながらクリックします。画像の例では、ルームの中央にポディウムが作られていますが、この通りにする必要はありません。好きな地形を作ってください。

テクスチャの貼り付けが終わったところで、いよいよプレイ可能なレベルを作成します。照明はつけていませんが、照明については STEP 1 では説明しません。レベル作成の前に、作成したレベルのファイルをどこにどのような名前で保存するか決めておかないといけないので、[ファイル]―[レベル作成に関する設定]で出てくるダイアログで指定します。ベースレベル、テクスチャセット、新規レベル保存先の3項目が必須項目ですが、前の2つはすでに自動的に入力されているので、新規レベル保存先を [参照] ボタンを使って指定します。保存場所はどこでもいいですが、ベースレベルの SEWER.TR2 と同じフォルダにしておけばややこしくなくていいと思います。TR3の場合、ファイル名はかならず "*.tr2" という名前にしますが、南海面デモのレベルファイル名 "shore.tr2" と同じにしておくと後でリネームしなくていいので便利です。

新規レベル保存先を指定したら、ここでは [レベル作成] ボタンは押さず、とりあえず [OK] を押してダイアログを閉じます。そして、[ファイル]―[名前をつけて保存]で、このプロジェクト自体を保存します。保存場所は、ベースレベルの SEWER.TR2 があるフォルダにしておけばいいでしょう。この保存により、今設定した新規レベル保存先などもセーブされますので、次回このプロジェクトを開いたときに再度指定しなくていいので便利です。それでは、画面右上の [レベル作成] ボタンを押してレベルを作成しましょう。ルームが1つだけなので1秒くらいで作成が完了すると思います。指定した保存先にレベルファイルができているはずですので確認し、そのファイルを "shore.tr2" にリネームし、南海面デモがインストールされているフォルダの直下にあるDATAフォルダにコピー(上書き)してください。コピーの前に、元の "shore.tr2" はバックアップを取っておいてください。できれば、DATAフォルダそのものをバックアップしておくのがお勧めです。

レベルファイルがコピーできたら、早速プレイしてみましょう。南海面デモを起動してゲームをスタートさせてみてください。Laraが今作ったルームの中に立っているはずです。何の仕掛けもない部屋だし、照明もクリア設定も付けていない極めて単純なものですが、そこに存在しているのはまぎれもなくあなたが自分自身で作ったレベルです。心ゆくまでLaraを走り回らせ、飛び跳ねさせて楽しみましょう。そして、次はどのようなマップでLaraを走り回らせたいか思い描いてみましょう。どのようなものであれ、レベルの構想というのはまさにそこから始まるのです。

ここまでの説明で、レベルが作成されるまでの大まかな作業の流れについて分かっていただけたでしょうか? これでチュートリアル STEP 1 を終わります。




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